書籍「132億円集めたビジネスプラン」
「132億円集めたビジネスプラン」
PHP研究所
2010年(平成22年) 11月29日 第1版第1刷発行
2010年(平成22年) 12月28日 第1版第2刷発行
岩瀬大輔 著
1976年埼玉県生まれ。東京大学法学部卒業。大学在学中に司法試験に合格。その後、ボストン・コンサルティング・グループ、リップルウッド・ホールディングスを経て、ハーバード経営大学院に留学。卒業時に、日本人では4人目となる、上位5%に入る成績最優秀称号(ベイカー・スカラー)を受ける。帰国後、ライフネット生命保険設立に参画。現在、代表取締役副社長。自身のブログ「生命保険 立ち上げ日誌」を日々更新中。
ライフネット生命保険会社をどうやって設立したかを当事者が易しく説明している本です。非常に論理的に書かれていて、違和感を感じることなく読めました。この会社の社長・副社長は露出が多いので既にどこかで読んだことのある内容があちこちにあったのですが、それについても背景がちゃんと書かれていて損した気分にはならなかったです。
【目次(抜粋)】
Note 1 事業機会の発見
「起業家精神」とは
3つのシンプルな条件
大きく成長するベンチャーの3条件
正しい「So What」が優れたワークプランをつくる
作業のフォーカス図をつくり、業界の全体像を分析する
各分野のプロの知見を「借りる力」
Note 1 Key Point
Note 2 市場分析
徹底的に分析を行う
顧客の素顔をリアルにあぶり出す
想定顧客の属性だけでなく意思決定のプロセスも大切
データ分析の技術
通説の疑い方①:ファクツに注目する
通説の疑い方②:既知の情報を、違う切り口で分析する
通説の疑い方③:生のデータの重要性を学んだBCGでの原体験
既存のビジネスモデルの常識をくつがえす
加入時と契約時の利用チャネル
自分たちの結論の正しさを証明する作業
「その商品」を買う人の趣向まで分析する
「ローラ」共通の趣向とは?
顧客の素顔を細かく見てみる
独自アンケートの活用法:自分で集めた生の声は絶大な威力を発揮する
Note 2 Key Point
Note 3 自社戦略
ソリューション(提案・商品戦略)から戦略を練る
定量分析を超えた「理念」に基づく価格設定
営業職員がいなければ、コストをは安くなるが
マーケティング戦略の4つのSTEP
顧客へのアプローチは生活の変化のタイミングを狙う
戦略の全体像をマッピングする
「アップルのようなスタイリッシュなブランドを」
免許を得る前にホームページづくりに着手
「会社を売る、物語を売る」戦略
開業2年前から始まっていた広報活動
海外の事例や現状も分析
Note 3 Key Point
Note 4 財務戦略と組織づくり
すべての事業を成り立たせるもの
新規事業の財務戦略
資金の流れは、企業活動に必要な「血液循環」
資金の調達方法を決定する
外部資金も含めた資本効率の最大化
出資者選び
困っている時に助けてくれるか
応援したくなる「何か」
事業価値を左右するドライバーをつかめ
アップサイド、ダウンサイド
損益が黒字であってもよい事業とはいえない
組織づくり
新しい仲間を呼び寄せる広報活動
Note 4 Key Point
Note 5 リーダーシップとキャリア論
「納得」と「共鳴」が人を動かす
チーム全体の活性化
反対意見も含めて多くの要素を洗い出す
思いをビジネスプランに記して共有する
自分のキャリアを能動的につくっていく
“自分”というブランドを構築するために
“天職”を探すよりもプロセスを楽しめ
最終的なゴールを見据えているか
忘れた頃に読み返すと、またちょっと新鮮だったりします。
この本とは直接関係ありませんが、ライフネット生命保険会社自体は言行一致で気持ちのいい会社だと思っています。